11/23に学生時代の集まりがあって、まだ民間Cold Storageの要望があることを再認識したので、現時点の状況を整理してみる試み。
ちなみにこの要望は、無限のHWリソースがありそうな世界に向けて生きてる某G社様の夢だけではなく、クラウドストレージに取って代わられる可能性は十二分にあるので、そのうち概念的に必要とされなくなる確率は残念ながら高いでしょう。
- HDD
高速、かなりの短期信頼性はあるけど、通電(=Spin Up)しない期間が長いと回らなくなったり、通電し続けてると当然へたったりと長期信頼性はそれなり。SSDに比べると多少価格は低いけどCold Storage用とはちょっと言いにくいですね。
ところでSMR(瓦記録。シングル記録。Shingled記録。Singleじゃないよ)の原理は知ってたものの最近某所で読むまで迂闊にも見落としてた問題点がちょっと不安。SMR無し熱アシストパターンドメディア待ち?それともSSDの信頼性確保大容量版待ち?あるいはSMRの実績積んじゃう? - SDD(というかNAND Flash)
大変高速。多分通電しない期間が長いとキャリアが漏れてデータ消えてそうな気がする。通電し続けるとコストは当然かかりますね。初期コストも高いしね。 - 光ディスク(~BD)
消極的に現在の最有力。メリットは安いこと。でも容量が足りない。DVDに比べるとBDは細々としか売れてないので業界も諦めムード。一応今後さらなる多層とか両面とかの計画あるけどリライタブルで民間向けに降りてくるかどうかはちょっとあやしい。普及するかどうか怪しいけど4k以上の動画が出てくると転送レートもきつい。信頼性は割と高い。水・湿度に強いのが意外と日本に向く。 - 磁気テープ
サーバーサイドでは最有力。容量そこそこ。速度もそこそこ。民間では初期コストの高さを吸収できるところまでデータが無い気がするし、業界も放棄してる(というか民間向けに一般的になった実績がそもそも‥いわゆるカセットテープがあったな)。信頼性もかなり高いですがやや高温多湿の日本は向かない。あまり長期間ほったらかすとカビ生えたりとかFD時代の懸念再び? - その他
- NAND Flash以降の不揮発メモリ
未知数。組み込み系ではFlash代替で特殊用途向けに出つつあったりするのかな?民間にはまだまだ感あるけど。 - ReRAM(抵抗変化)
NAND Flash代替の本命の可能性高いらしい(高集積化)んですけど長期信頼性はよくわからん。Flashと同程度だと長期は向かないですね。 - STT-RAM(スピン注入)
どっちかというと動作速度的にDRAM代替本命。だけど長期信頼性は一番高いような。 - PCM(相変化)
ReとSTTに挟まれて消えかけ‥。いわゆる次期(不揮発)メモリ御三家の中では途中まで大容量化先行してたのになぁ。 - MRAM(磁気抵抗)
STTがこれの高密度化目指すための原理違い(巨大磁気抵抗とトンネル磁気抵抗)だった気がするし、製品も出てた気がするけどどうなった? - FeRAM(強誘電体)
小容量特殊用途向けでは実績積んできてるけど大きくならないですねぇ‥。 - 光磁気ディスク
諸君らが愛してくれていたMOは死んだ、何故だ!信頼性高いし一時期容量も結構大きかったんですけどCDと原価違いすぎたのが原因かな。今もあったとしたら・・・やっぱり価格が高くて無理かな。 - 光ディスク(ホログラム)
原理だけなら相当昔からあるんですけどねぇ‥。まだ物になったところはないですね。10年弱前にもう少しまで行った会社もあるけど頓挫(理由不明)。その頃SONY筆頭に結構日本の会社も頑張ってたけどお察し。まぁ干渉利用なのでものすごいシビアすぎて民間には向かないでしょうけど。 - 光ディスク(石英の億年記録)
面白いよね。これ。カメラ等簡単なもので再生できるように考慮されていて、うまくやると再生装置自作できます。高エネルギー短パルスレーザーが無いと記録できないので記録装置を自作する場合調達は激しく大変です。だって直火に耐える石英を局所的に歪ませるわけですからね‥。現時点でホログラムよりはるかに民間向けになりそうにないけど書きたかったので(ぉ